シニア世代にこそおすすめしたい大人のレゴが、今静かなブームを呼んでいます。
「老眼で細かい作業は無理」「子どものおもちゃでしょ」と思い込んでいませんか?
実は視力に配慮した大きめパーツの設計で、完成後はリビングに飾れる美しいボタニカルシリーズなど、60〜70代が無理なく楽しめるセットが充実しています。
この記事では、初心者向けのピース数の選び方から、孫と一緒に組み立てる楽しさ、完成品のおしゃれな飾り方や地震対策まで、シニアのレゴライフを徹底解説します。
新しい趣味で集中する時間と、家族との会話が生まれる喜びを手に入れませんか?
シニア向けレゴの魅力とは?
「何か新しい趣味を始めたいけれど、体力的に無理なく続けられるものがいい」。
そうお考えのシニア世代に、今「大人のレゴ」が注目されています。
この章では、レゴがなぜ理想的な趣味となるのか、5つの魅力をご紹介します。
楽しみながら心と体の健康にもつながる、レゴが持つ素敵な効果を見ていきましょう。
- 認知機能を刺激して認知症予防に役立つ脳トレ効果
- 手指の細かな動きが身体機能の維持・向上につながるリハビリ効果
- 完成後に部屋を彩るインテリアとしての実用性
- 孫や家族との共同制作で生まれる世代を超えたコミュニケーション
- 自分のペースで中断・再開できる柔軟性
魅力(1)脳トレ・認知症予防に役立つ
レゴの組み立ては、脳にとって適度な運動のようなもの。
血流を促し、認知機能の維持を助ける効果が期待できます。
「楽しみながら脳トレができたら」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
レゴはまさに、遊びながら続けられる理想的な脳トレです。
説明書を読み解き、パーツを探し、完成形を思い描く。この一連の作業が、理解力や注意力、空間認識力といった脳の様々な機能を自然に活性化させます。
例えば、近年のボタニカルシリーズには、比較的手軽な「ラッキーバンブー」から作りごたえのある「ピンクのブーケ」まで、難易度を選べるセットが豊富です。
パーツは袋ごとに分かれているため、「今日はこの1袋だけ」と決めれば、30分から1時間程度で無理なく進められます。
魅力(2)手先を動かしてリハビリ効果が得られる
「指は第二の脳」と言われるように、指先を動かすことは脳に良い刺激を与えるとされています。
レゴの組み立ては細かなパーツをつまむ、はめ込む、外すという動作を繰り返すため、手指の器用さを保ち、関節の柔軟性を維持するリハビリ効果が期待できます。
加齢により握力や指先の繊細な動きが衰えがちですが、パーツを探してつまみ、正確な位置にはめ込み、完成を確認するという一連の動作が自然に手指のトレーニングになります。
花びらや葉のパーツを正確な位置に取り付ける作業は、ピンセットを使った作業に似た繊細な指先の運動となり、日常生活での細かな作業能力の維持にもつながります。
視力や握力に不安がある方は、作業マットを敷き、デスクライトで手元を明るく照らすことで目の負担を軽減できます。
魅力(3)完成後はインテリアとして飾れる
レゴのボタニカルコレクションは、水やりも不要で、いつまでも美しく咲き続ける花々。
作る楽しみはもちろん、完成後はお部屋を彩る素敵なインテリアになります。
作る楽しみだけでなく、完成後も長く部屋を飾る実用的な趣味として、シニア世代に高い満足度をもたらしています。
2025年の新作には夏向けの「ハイビスカス」、秋向けの「盆栽 日本のもみじ」など、季節に合わせて飾り替えできるラインナップが充実しています。
フラワーブーケは茎の長さを調節できるため、花瓶に合わせて自由にアレンジ可能です。
リビングの棚や玄関、書斎のデスクなど、目に入る場所に飾ることで日々の生活に潤いが生まれます。
ホコリ対策としてガラスケースを使用し、地震対策として耐震ジェルで固定すれば、安心して長期間ディスプレイできます。
魅力(4)孫や家族とのコミュニケーションが生まれる
レゴは世代を超えて楽しめるおもちゃであり、孫や家族と一緒に組み立てることで、自然な会話と思い出作りの機会が生まれます。
年齢差があると共通の話題を見つけるのが難しいこともありますが、レゴは5歳から大人まで幅広い対象年齢で楽しめるため、一緒に何かを作り上げるという共同体験を通じて、世代間のコミュニケーションが自然に深まります。
大人が説明書を読み、孫がパーツを探す読み手と作り手に分かれることで、協力しながら進められます。
クラシックカーのセットなら昔乗っていた車の話、ボタニカルなら好きだった花の話など、作品テーマをきっかけに思い出話が広がります。
30分ごとに進捗を写真に撮り、家族LINEで共有することで、離れて暮らす家族とも喜びを分かち合えます。
魅力(5)自分のペースで無理なく続けられる
レゴは決められた時間や場所に縛られず、自分の体調や気分に合わせて自由に楽しめる趣味です。
中断・再開が容易で、体力に不安のあるシニア世代でも無理なく長く続けられる柔軟性があります。
教室に通う必要もなく、天候に左右されず、自宅で短時間から始められるため、心理的にも身体的にもハードルが低い趣味といえます。
レゴセットは袋番号ごとにパーツが分けられており、1袋あたり30分から1時間で完成するよう設計されています。
今日は1袋だけというペース配分が可能で、大型セットは複数のセクションに分割できる構造になっているため、各セクションを別々の日に作ることで無理なく進められます。
途中で体調が優れない場合は、開封した袋をジッパー付き袋に入れて収納し、次回に続きから再開できます。

シニアがレゴを楽しむメリット
この章では、シニア世代がレゴを趣味として楽しむことで得られる具体的なメリットについて紹介します。
単なる娯楽を超えて、日常生活の質を高め、心の充実につながる効果には主に以下の内容があります。
- 没頭する時間を通じて得られる集中力の向上と達成感
- 定期的に取り組むことで生まれる生活のリズムと充実感
- 完成作品を通じた自己表現と他者とのつながり
メリット(1)集中力や達成感を得られる
レゴの組み立ては、無心で手を動かすマインドフルネスの実践となり、深い集中状態をもたらします。
説明書を読み、パーツを探し、正確にはめ込むという作業に意識が集中するため、日常の悩みや不安から一時的に離れることができます。
この無心の時間が心のリフレッシュにつながり、精神的な健康維持に役立ちます。
袋番号システムにより、1袋完成するごとに小さな達成感を積み重ねられるのも大きな特徴です。
500ピースのセットなら約5から7袋に分かれており、毎日1袋ずつ達成感を味わえます。
完成という明確なゴールがあることで、自分はまだこんなことができるんだという自信につながり、自己肯定感の向上が期待できます。
メリット(2)新しい趣味として生活にハリが出る
定期的にレゴに取り組むことで、日々のルーティンが生まれ、生活にメリハリと目的意識が生まれます。
定年後や子育て後の自由な時間は充実している反面、何をしたらいいかわからないという無為感を感じることもあります。
レゴという新しい趣味を持つことで、平日の午後はレゴの時間、週末に完成を目指すといった生活のリズムが生まれます。
春はピンクのブーケ、夏はハイビスカス、秋は盆栽日本のもみじなど、季節ごとに新しいプロジェクトを設定できるのも魅力です。
次のセットを選ぶ楽しみ、2から3ヶ月ごとに飾る作品を入れ替える計画など、趣味を中心とした生活設計ができるようになり、日々の生活に前向きな期待感と充実感が生まれます。
メリット(3)作品を通じて自己表現や話題作りができる
完成したレゴ作品は、自分の好みやセンスを表現する手段となり、家族や友人との会話のきっかけを生み出します。
どのテーマを選ぶか、どう飾るか、どう撮影するかという創造的な選択の連続であり、クラシックカーを選べば車好きとしての自己表現、ボタニカルシリーズを選べば花を愛でる心の表現となります。
制作途中や完成時の写真を家族LINEに投稿することで、離れて暮らす子どもや孫とのコミュニケーションが生まれます。
リビングに飾った作品が自然な会話のきっかけとなり、これ自分で作ったのという驚きと称賛を得られることも少なくありません。
レゴは今や大人の趣味として社会的に認知されており、作品を通じて同じ趣味を持つ人とつながる機会も増えています。
シニアがレゴを始めるデメリット
この章では、シニア世代がレゴを始める際に直面する可能性のある課題やデメリットについて、正直にお伝えします。
これらの課題を事前に知り、対策を講じることで、より快適にレゴを楽しむことができます。
主に以下の内容があります。
- 小さなパーツによる目や手指への身体的負担
- 完成作品の展示スペースや収納場所の確保
- 品質の高いセットに伴う初期投資コスト
デメリット(1)細かい作業で目や指に負担がかかる
レゴのパーツは小さく、似た色や形が多いため、視力が低下しているシニア世代にとっては、パーツの識別や組み立てが目や指の負担になることがあります。
加齢により老眼が進むと、グレーと黒、ベージュと薄茶など似た色の判別に時間がかかります。
また、固めのブロックをはめ込む際や外す際には握力や指先の力が必要となるため、関節痛がある方には身体的負担となります。
ただし、これらの負担は適切な環境整備とツールの活用でかなり軽減できます。
演色性の高いデスクライトを設置し、中間色の作業マットを敷くことでパーツの色判別がしやすくなります。
レゴ純正のピースセパレーターを使えば、爪を傷めずに安全にブロックを外せます。
30分作業したら5から10分休憩するルールを設け、色分けが明瞭なボタニカルシリーズから始めると負担を最小限に抑えられます。
デメリット(2)完成品の置き場所や保管に悩む
レゴの完成品は想像以上にサイズが大きく、飾るスペースの確保が必要です。
人気のボタニカルシリーズでも高さ30から40cmになるものが多く、棚の奥行きや高さが合わないと飾れません。
フラワーアレンジメントは高さ約26cm、幅31cm、奥行23cmとかなりのスペースを占有します。
また、レゴは細かい凹凸が多いためホコリが溜まりやすく、週1回の掃除でも細かい隙間に入り込むため、エアダスターや柔らかい筆での清掃が必要です。
日本では地震対策も無視できず、震度4程度の揺れでも棚から落下してバラバラに壊れた事例があります。
購入前に必ず完成サイズを確認し、実際に飾る場所の寸法を測りましょう。
IKEAやニトリで入手できるガラスケースを使用することで、ホコリ対策と地震対策を同時に行えます。
デメリット(3)高価格モデルが多くコストがかかる
大人向けレゴ、特にインテリア性の高いボタニカルシリーズやアイコンシリーズは、1セット数千円から数万円と高額です。2025年の最新ボタニカルシリーズでは、ラッキーバンブー325ピースで4,680円、ピンクのブーケ749ピースで9,280円、フラワーアレンジメント1,161ピースで16,980円と、ピース数に比例して価格が上昇します。
最初の1セット約5,000から10,000円に加え、照明やマット、ケースなどの作業環境整備で約5,000から10,000円が必要となり、合計1から2万円の初期投資が必要です。
ただし、まずは300から500ピースの小型セットから始め、自分に合っているか確認してから本格的に投資することで無理なく楽しめます。
レゴ公式オンラインストアでは5,000円以上で送料無料となり、楽天やAmazonではポイント還元やセール時期を狙うことで実質的な負担を減らせます。

シニアに最適なレゴの選び方
この章では、シニア世代が初めてレゴを選ぶ際に押さえておきたい5つの重要なポイントについて紹介します。
適切な選び方を知ることで、挫折せず楽しく続けられる最初の一歩を踏み出せます。
シニアに最適なレゴ選びには主に以下の内容があります。
- 無理なく完成できるピース数の目安と段階的な難易度アップ
- 手指や視力への負担を軽減する物理的な特徴
- 生活空間に調和する実用的なサイズとデザイン
- 作業効率を高める色や形状の選択基準
- シニアに配慮された説明書の確認方法
選び方(1)初心者は1000ピース以下から始める
レゴ初心者のシニアは、まず300から1,000ピース程度のセットから始めることをおすすめします。
ピース数は作業時間と難易度に直結し、300ピースなら約2から3時間、500ピースなら約4から6時間、1,000ピースなら約8から12時間が目安となります。
2025年新作のラッキーバンブー325ピースやランミニ274ピースは2から3日で完成し最初の達成感を得やすく、ピンクのブーケ749ピースやハイビスカス660ピースは1週間程度で本格的な作り応えを感じられます。
最初の1セットは必ず1,000ピース以下、できれば500ピース前後のものを選び、レゴ公式サイトや楽天、Amazonの商品ページでピース数を確認しましょう。
1作目で簡単だったと感じたら次は200から300ピース増やし、大変だったと感じたら同じくらいのピース数で別のデザインに挑戦することで、無理なくスキルアップできます。
選び方(2)大きめパーツで組み立てやすいセットを選ぶ
シニア世代には、細かい1×1のパーツより、2×2や2×4などの大きめパーツが中心のセットが扱いやすく、手指への負担も軽減できます。
加齢により指先の繊細な動きや握力が低下すると、極小パーツは掴みにくく落としやすく、正確な位置にはめ込むのにも苦労します。
一方、2×2以上のパーツは掴みやすく、はめ込む際の手応えも感じやすいため作業がスムーズに進みます。
特にボタニカルシリーズは花びらや葉のパーツが独特の形状で大きめに設計されており、つまみやすく組み立てやすいため初心者に最適です。
テクニックシリーズや可動ギミック付きモデルはギアやピンなど極小パーツが多く初心者には不向きです。
購入前に完成品の写真をよく見て細かいディテールが多すぎないかチェックし、レゴ公式サイトで組み立て説明書のサンプルページから使用パーツの大きさを事前確認しましょう。
選び方(3)完成サイズと飾る場所を事前に確認する
レゴを購入する前に、完成サイズの高さ、幅、奥行と実際に飾る場所の寸法を必ず確認しましょう。
レゴの完成品はパッケージサイズから想像するよりも大きくなることが多く、特にボタニカルシリーズは立体的に広がるため予想以上のスペースを必要とします。
ハイビスカスは高さ約29cm、ピンクのブーケは高さ約32cm、フラワーアレンジメントは高さ約26cm、幅31cm、奥行23cmとかなりの存在感があります。
購入前にレゴ公式サイトまたは楽天、Amazonの商品ページで完成サイズを確認し、メモまたはスクリーンショットを取りましょう。
飾る
予定の場所をメジャーで測定し、高さ、幅、奥行それぞれに5cmの余裕を持たせて計算します。
マスキングテープで実際の床や棚に実寸大の枠を作ると完成後のイメージが掴みやすくなります。IKEAやニトリのガラスケースを検討している場合は内寸も確認し、置き場所を整えてから購入する順番を守ることで完成の喜びが倍増します。
選び方(4)視認性の高い色や形状を選ぶコツ
色の判別がしやすいセットを選ぶことで作業効率が上がり、目の疲労も軽減できます。
老眼が進むとグレーと黒、ダークブラウンとブラック、ベージュとライトグレーなど明度が近い色の判別には時間がかかりストレスの原因になります。
一方、赤、青、緑、黄色などの原色や、白と黒のようにコントラストが高い組み合わせは識別しやすく作業がスムーズに進みます。
ボタニカルシリーズの花びら部分はピンク、赤、黄色、白など鮮やかな原色で、緑の葉パーツは明確な緑色のため判別しやすく、花びらパーツや葉パーツなど専用設計の形状は色に加えて形でも判別できるため探しやすいという特徴があります。
商品ページの完成写真を見て使用されている色が明確に区別できるかチェックし、鮮やかな色が多くグラデーション的な色の変化が少ないセットを選ぶのがコツです。
作業時は必ず明るい照明を使い自然光の入る時間帯に組み立てることで色の判別精度が格段に上がります。
選び方(5)説明書の文字サイズや見やすさをチェック
説明書の見やすさは作業効率に直結するため、購入前に説明書のサンプルを確認し文字サイズや図の分かりやすさをチェックすることでストレスなく組み立てを楽しめます。
レゴの組み立て説明書は基本的に図解中心で言葉が少ないものの、ステップ番号やパーツ番号の文字が小さく老眼では読みにくいことがあります。
説明書が見にくいと何度も見返したり間違えて組み立て直したりする必要が生じ作業時間が大幅に延びてストレスになります。
レゴ公式アプリのBuilding Instructionsでは、スマートフォンやタブレットで拡大縮小が自由にでき文字や図を大きく表示できます。
一部の新作では360度回転できる3D説明書が利用でき角度を変えて確認できるため理解しやすくなっています。
購入前にレゴ公式サイトで説明書のサンプルページを確認し、紙の説明書が見にくいと感じる場合はタブレットで拡大表示しながら組み立てる方法が効果的です。
シニアに人気のレゴシリーズ5選
この章では、シニア世代に特に人気が高く、初めての方でも取り組みやすいレゴシリーズを5つ厳選して紹介します。
インテリア性の高さ、組み立てやすさ、完成後の満足度を基準に選んだシリーズには主に以下の内容があります。
- 水やり不要で枯れない美しい花や植物を再現するボタニカルシリーズ
- 世界的名画を壁に飾れる形で楽しめるアートシリーズ
- 憧れの世界的建築物をコンパクトに再現する建築シリーズ
- 昭和の懐かしさを呼び起こすレトロシリーズ
- 実用的で美しいブックスタンド型のディスプレイシリーズ
シリーズ(1)ボタニカルコレクション:花や盆栽で癒される
ボタニカルコレクションは、シニアに最も人気の高いシリーズで、水やり不要で永遠に枯れない花や植物を楽しめます。
花びらや葉のパーツは独特の形状で大きめに設計されており、ピンク、赤、黄色、白、緑など鮮やかな原色が多いため視認性が高く色の判別がしやすいという特徴があります。
2025年の新作には春夏向けのピンクのブーケ749ピースで9,280円、ハイビスカス660ピース、秋向けの盆栽日本のもみじ、ミニ盆栽などがあり、季節ごとに飾り替えを楽しめるラインナップが充実しています。
初めての方には、ラッキーバンブー325ピースで4,680円やランミニ274ピースで4,680円といった小型セットから始めるのがおすすめで、2から3日で完成し達成感を味わえます。
完成後はリビングや玄関に飾るとインテリアとしての存在感が高く、来客からも称賛されることが多いシリーズです。
シリーズ(2)アートシリーズ:ゴッホや北斎の名画を再現
アートシリーズは、ゴッホの星月夜や葛飾北斎の神奈川沖浪裏など世界的名画をレゴブロックのドット絵で再現し、壁に飾れるインテリアアートとして楽しめるシリーズです。
小さな1×1のタイルパーツを組み合わせる作業は色を確認して配置するというシンプルな繰り返しで、この単純作業が瞑想的な集中状態を生み出しマインドフルネスの実践となります。
西洋美術ではゴッホ、モネ、クリムトなど印象派や後期印象派の作品が人気で、日本美術では葛飾北斎の富嶽三十六景が日本のシニアに特に人気が高く和室にも洋室にも合うデザインとなっています。
完成後は専用のフレームに入れて壁に掛けるか、書斎のイーゼルに立てかけて飾ると本格的なギャラリーのような雰囲気を楽しめ、来客時にはこれ自分で作ったんですと言える自慢の作品になります。
シリーズ(3)建築シリーズ:世界の名所を手のひらで再現
建築シリーズはレゴアーキテクチャとも呼ばれ、エッフェル塔、タージマハル、東京スカイツリーなど世界の有名建築物をコンパクトに再現するシリーズです。
建築好きの元エンジニアや旅行で訪れた思い出の場所を再現したいシニアにとって特別な意味を持ち、実際の建築物の構造やディテールが忠実に再現されているため組み立てながら建築の仕組みを理解する楽しさがあります。
ヨーロッパではエッフェル塔やピサの斜塔、コロッセオ、アジアでは東京スカイツリーや東京駅、タージマハル、アメリカでは自由の女神やゴールデンゲートブリッジなど幅広いラインナップが揃っています。
サイズは比較的コンパクトで高さ20から40cm程度、直方体や縦長の形状が多いため棚やデスクに飾りやすく耐震対策もしやすい特徴があり、完成後は台座付きで自立するため書斎のデスクや本棚に飾ると知的で落ち着いた雰囲気を演出できます。
シリーズ(4)レトロシリーズ:懐かしい家電や雑貨を再現
レトロシリーズは、昭和時代の懐かしい家電製品やカメラ、タイプライター、ラジオなどを精巧に再現するシリーズです。
60から70代のシニアにとって昭和時代の家電や雑貨は青春時代や子育て時代の思い出と結びついており、ああこんなカメラ使っていた、このタイプライター会社にあったなという懐かしさと共感を呼び起こします。
人気のレトロ家電にはクラシックカメラのポラロイドカメラ風やレトロラジオ、タイプライター、黒電話、レコードプレーヤーなどがあり、タイプライターはキーを押すと内部機構が動き、カメラはシャッターボタンを押すとカシャッという感覚が味わえるギミックも魅力です。
サイズは500から1,500ピースで価格は5,000から15,000円程度が中心でコンパクトで飾りやすく、孫が遊びに来たときにはおじいちゃんが若い頃はねという話のきっかけとして活用でき自然な世代間交流が生まれます。
シリーズ(5)ブックスタンド:実用性とデザイン性を両立
ブックスタンド型のレゴセットは、完成品が実際に本立てとして機能する実用的なシリーズです。多くのレゴは飾る専用ですが、ブックスタンドシリーズは飾りながら使えるという実用性を兼ね備えており、書斎のデスクや本棚に置いてお気に入りの文庫本や写真集を立てかけることでインテリアと実用が融合します。
ハリーポッターシリーズのホグワーツの魔法の本セットは開くと立体的なホグワーツの場面が現れ本を立てる機能も持ち、図書館や書店テーマでは古い洋書店、パリの書店、図書館の本棚などをモチーフにしたディスプレイ型ブックスタンドがあります。
比較的小型で300から800ピース程度、価格も手頃なものが多くプレゼントとしても喜ばれます。完成後はお気に入りの小説、写真集、俳句集など自分にとって特別な本を立てかけることで個性的なディスプレイになり、デスクの上に置けば日常的に目に入る場所で実用と鑑賞の両方を楽しめます。
快適に作業できる環境づくり
この章では、シニア世代がレゴを快適に楽しむために整えるべき作業環境について、具体的な方法とツールを紹介します。
適切な環境を整えることで、目や手指への負担を大幅に軽減し、作業効率を高めることができます。
快適な環境づくりには主に以下の内容があります。
- 視認性を高める照明設備と色判別を助ける作業マットの選び方
- パーツ探しの時間を短縮する効率的な分類・整理システム
- 指先の疲労や爪の損傷を防ぐ専用ツールの活用法
環境(1)照明と作業マットで見やすく作業する
適切な照明と作業マットの組み合わせは、シニアのレゴ作業において最も重要な環境整備です。
老眼が進むとグレーと黒、ベージュとライトグレーなど似た色のパーツの識別が困難になりますが、演色性Ra90以上のLEDデスクライトを使用し手元を約1,000ルクス以上の明るさで照らすことで色判別精度が格段に向上します。
照明の価格は3,000から8,000円程度で、家電量販店やAmazon、楽天で購入できます。
作業マットは中間グレー、ベージュ、薄い緑などの中間色が最適で、A3サイズ以上のカッティングマットやデスクマットを選びましょう。
白いテーブルでは光の反射で目が疲れやすく、黒いテーブルでは暗色のパーツが見えにくくなるため、中間色のマットが重要です。
100円ショップのカッティングマットやホームセンターのデスクマットでも十分で、滑り止め効果のあるシリコン製やゴム製を選ぶとパーツが転がりにくく音も静かです。
環境(2)パーツ分類トレーで整理整頓する
パーツを色、形、袋番号ごとに分類できるトレーシステムを導入することで、パーツ探しの時間が大幅に短縮され作業効率が向上します。
500ピース以上のセットでは似た色や形のパーツが混在し探すだけで数分かかることもありますが、事前に整理しておくことで作業時間の3から4割を短縮できます。セリア、ダイソー、キャンドゥなどの100円ショップで入手できる小分けトレー、製菓用の小皿、薬入れケース、ビーズ収納ケースなどが最適で、透明なものを選ぶと中身が一目で分かります。
初心者は袋番号ごとに分け、慣れてきたら色ごとに大まかに分類し、上級者は色と形で細かく分類するという段階的な方法がおすすめです。
赤ピンク系、青水色系、緑系、黄オレンジ系、白グレー系、黒茶系という6色程度の分類でもパーツ探しの時間は大幅に短縮されます。作業を中断する際は開封済みのパーツをジッパー付き袋にまとめて入れ袋番号をメモしておくと次回スムーズに再開できます。
環境(3)ピースセパレーターで指の負担を減らす
レゴ純正のピースセパレーターはブロックはずしとも呼ばれ、シニアのレゴ作業に必須のツールです。
間違えて組み立ててしまった時のやり直しで、若い世代は爪を使って力技でブロックを外せますが、シニアの場合は握力低下や関節の柔軟性低下により固く組み合わさったブロックを外すのが困難です。
無理に外そうとすると爪が割れる、指先を痛める、関節に負担がかかるといったリスクがありますが、ピースセパレーターはてこの原理を利用してブロックを安全に外せる専用工具です。
オレンジ色の標準タイプと緑色の大型タイプがあり、両端に異なるサイズの切り込みがあって様々なブロックサイズに対応しています。
レゴ公式オンラインストアで200から400円程度、Amazonや楽天でも購入可能で、一部の大型セットには最初から同梱されています。
ブロックの隙間に薄い部分を差し込みてこの原理で持ち上げ、無理に力を入れずゆっくり角度を変えながら外すのがコツです。

完成後のレゴの飾り方と管理方法
この章では、完成したレゴ作品を美しく飾り、長期間良好な状態で保つための具体的な方法を紹介します。
作る楽しみだけでなく、飾る喜びと適切な管理により、レゴを長く愛用できる環境を整えます。
完成後の飾り方と管理には主に以下の内容があります。
- 部屋の雰囲気に合わせた効果的なディスプレイ配置とコーディネート術
- ホコリや汚れから作品を守るケースやカバーの選び方と活用法
- 日本特有の地震リスクに対応した安全な固定と設置方法
- 美しい状態を維持するための清掃とメンテナンスの実践
- 制作過程と完成品の記録を残して思い出を振り返る方法
方法(1)インテリアとして映える飾り方を工夫する
レゴ作品は配置場所、照明、背景、組み合わせを工夫することで部屋の素敵なインテリアアクセントとなります。
特に2025年のボタニカルシリーズであるピンクのブーケやハイビスカス、盆栽もみじやアートシリーズはデザイン性が高く、リビングや玄関に飾ることで来客からも称賛されることが多くあります。
リビングではテレビボードの両脇や窓際の棚、ソファ横のサイドテーブルなど目に入りやすい場所に配置し、ボタニカルシリーズは自然光が当たる窓際が特に映えます。
玄関ではシューズボックスの上や玄関ホールのニッチに季節感のある作品を飾ると来客の第一印象が良くなり、書斎やデスクでは建築シリーズやレトロシリーズが知的な雰囲気にマッチします。
目線の高さは座った時は120から140cm、立った時は150から170cmに配置すると最も見やすく作品の魅力が伝わります。
方法(2)埃対策として透明ケースで保護する
レゴ作品の最大の敵はホコリで、レゴブロックは細かい凹凸が多く一度ホコリが溜まると隙間に入り込んで取り除くのが非常に困難です。
透明なガラスケースやアクリルケースで保護することで美しい状態を長期間保ちながら、埃取りの手間も大幅に軽減できます。
IKEAのDETOLFガラスケースは幅43cm、奥行37cm、高さ163cmで価格約7,000から8,000円、4段の棚板付きで複数作品を縦に展示可能で透明度が高く四方から鑑賞できます。
ニトリのコレクションケースシリーズは幅30から60cm、高さ30から90cmとサイズ展開が豊富で価格3,000から10,000円程度、木製台座付きで和室にも合います。
小型作品向けのアクリルケースはAmazonや楽天で1,500から5,000円程度で購入でき、セリアやダイソーの100円ショップでも300から500円で小物ケースが入手できます。
方法(3)地震対策として固定や設置場所を工夫する
日本では地震対策が不可欠で、震度4程度の揺れでも固定していないレゴ作品は棚から落下しバラバラに壊れた事例があります。
耐震ジェルやミュージアムジェルで固定し、高さ30cm以上の作品はケース内に収めることで震度5程度の揺れまで安心して飾れます。
耐震ジェルは透明なジェル状の粘着剤で作品の底面と台座の間に挟み、震度5から6程度まで対応し価格は500から1,500円でホームセンター、Amazon、楽天で購入可能です。
代表的な商品には不動王やミュージアムジェルがあり、作品の底面の四隅に500円玉大のジェルを貼り台座にしっかり押し付けます。
高さ30cm未満は棚の上に直置きと耐震ジェル固定で対応し、高さ30cm以上は必ずガラスケース内に収めケース内でも耐震ジェルで固定することが重要です。
建築物やタワー型の重心の高い作品は特に転倒しやすいため壁際に配置し背後に支えを作ります。
方法(4)定期的なメンテナンスで長持ちさせる
月1から2回の簡単な清掃と点検を習慣化することでレゴ作品を10年以上美しい状態で保つことができます。
ケース外側は柔らかいマイクロファイバークロスで週1回拭き、ケース内やむき出し作品は月1から2回カメラ用ブロワーで空気を吹き付けるか、柔らかい絵筆で優しく払うか、掃除機のブラシノズルを弱モードで5cm程度離して使用します。
月1回全体を軽く触りパーツの緩みがないか確認し、緩んでいる部分は優しく押し込んで再固定します。
直射日光が当たる場所は避け、窓際に飾る場合はUVカットフィルムを窓に貼るかレースカーテンで遮光すると色あせを防げます。
カレンダーに毎月第1日曜日はレゴメンテナンスの日と書き込みルーティン化すると、作業は1作品あたり5から10分程度で複数作品があっても30分以内で完了し、メンテナンス時に作品を別角度から眺めたり写真を撮ったりして楽しみながら行えます。
方法(5)完成写真をアルバムに残して楽しむ
制作過程と完成品の写真を撮影しアルバムやデジタルフォトフレームで記録を残すことでレゴの楽しみが倍増します。
撮影のタイミングは制作前に箱と説明書を一緒に撮り、制作中は袋1個完成ごとまたは1日の作業終了時に進捗を記録し、完成時は複数アングルから正面、斜め、真上、細部のアップを撮影し、設置後は実際に飾った場所でインテリアとして撮影します。
自然光の入る窓際で午前10時から午後2時に撮影し、背景はシンプルに白い壁や無地の布を使い、スマートフォンのグリッド機能で水平を保ち、作品全体が収まるよう1から2歩下がって撮影するのがコツです。
デジタルアルバムとしてGoogleフォトやiCloudで自動バックアップしレゴコレクションフォルダを作成するか、ネットプリントやコンビニプリントで1枚10から30円でL版やA4サイズにプリントし、年1回1年分をまとめてフォトブック化すると3,000から5,000円程度で記念になります。

まとめ
大人のレゴは、脳トレやリハビリ、インテリアとしても楽しめるシニア世代に最適な趣味です。
ピース数やパーツの見やすさなど、選び方のポイントを押さえれば、初心者でも安心して始められます。
完成した作品を飾る喜びや、お孫さんと一緒に作る時間は、日々の生活に新たな彩りとハリを与えてくれるでしょう。
この記事を参考に、ぜひあなただけの特別なレゴ体験への第一歩を踏み出してください。